京都流議定書2012 ※たくさんのご来場ありがとうございました
第5回を迎える京都流議定書では、今までには無かった横の連携、融合を生んでいく事で、未来への新潮流、新たな価値観を生み出す可能性を探っていきました。
イベントレポート
1日目
『これからの日本、どういう人が必要か』
松本紘氏(京都大学総長)に、これからの日本、社会全体で一人一人をどう育てていくかについて講演いただきました。日本は個性を作ることに対し課題があり、親子・学校・企業・世界などの視点からみる「育人」の大切さを、 日本全体で考えなくてはならないとのことでした。 また、“四ガクの勧め:学力(知)、額力(情・思いやり・気迫)、顎力(言葉・健康)、楽力(人間力)”が重要とのご指摘もありました。
『人、企業、街、どうあるべきか』
松本紘氏、服部重彦氏(株式会社島津製作所代表取締役会長)、白須正氏(京都産業観光局長)のお三方に、産・官・学の枠を超えて人材育成やコミュニケーション、起業や学問に対する許容、経済などについて、幅広い分野についてお話いただきました。各界の識者が一堂に会し意見交換が行われ、連携による新たな知の創造の場となりました。
『これからの企業の在り方(残していくべき企業)』
鎌田恭幸氏(鎌倉投信株式会社代表取締役社長)と松永幸廣氏(京都監査法人マネージング・パートナー) に、本当に良い企業と経営者について対談していただきました。 本当に良い企業とは、「公共性」「社会性」「精神性」という3つの社会的要素と、 企業利益が相俟っていると、鎌田氏からご指摘がありました。 また、それを踏まえ良い経営者は5つの共通要素「圧倒的使命感」「謙虚さ」「勉強熱心」「人に対する関心」「現場主義」を持っていると語り合われ、良い企業と経営者の関係性についての対話が繰り広げられました。
『フューチャーセンター:対話をイノベーションにつなげる仕組み』
『フューチャーセンター×女性起業家×女子シャイン★Lab』
前半では、野村恭彦氏(国際大学GLOCOM主幹研究員)にフューチャーセンターの概念や方法論についてお話しいただきました。フューチャーセンターは「組織を越えた多様な方が集まり対話をし、アイデアを創発、そして実現するための、常に開かれた場」であり、自ら問いを立てアクションを起こす文化が世界中に広がっていって欲しいとのことでした。
プログラム後半は、尾角光美氏(一般社団法人リヴオン代表理事)、三田果菜氏(Happy Beauty Project代表)、 角めぐみ氏(インディ株式会社代表取締役・NPO法人ハナラボ代表理事)、矢島里佳氏(株式会社和える代表理事)の、4名の女性起業家にもご登壇いただき、活動内容をはじめとして、各々の社会に対する問題意識と、 活動に対する想いを語り合われました。 終盤は会場への問いかけもあり、講演者と会場を交えてのダイアログとなりました。
2日目
『自らが動く人、組織へ』
西川敬一氏(株式会社ブロックス代表取締役社長)によるワールドカフェが開催されました。2011年度、日本経営品質賞を受賞した川越胃腸病院の映像を題材に、総勢150名による対話が行われました。人が活き活きと働く組織づくりについて、堅苦しい会議の場ではなくカフェのような雰囲気の中、色々な立場の方々がお互いの考えや気づきを持ち合い、普段では気づく事のできない新たな発想が生まれ、活気のある素晴らしい意見交換の場となりました。
『陰口でも良い会社と言われる組織づくり』
中澤清一氏(四国管財株式会社代表取締役社長)に、企業が成長していく上で大切な事についてご講演いただきました。「クレームはラッキーコール」と考え、逃げずにクレームを解決していくことは、会社にとって成長の糧となり、お客様との信頼関係を築いていく上で非常に大事な事であるとのことでした。また、小さな事でも自分達で気づき、改善する事が会社の成長に繋がるとご指摘もありました。
『いのち輝くホスピタリティ』
望月智行氏(川越胃腸病院理事長・院長)に、働く上で大切な事についてご講演いただきました。働きやすい環境とは、「人と組織が価値観と目的を共有する事で、それぞれの能力を最大限に発揮し、全体で最高の成果を生み出す環境である」とお話いただきました。また、一人が苦しんでいたら、必ず皆で支える事が大事なポイントではないかと語られ、そのためには「想い」と「仕組み」をバランスよく共有していく事が大事であるとご指摘もありました。
『人が輝き チームが輝き まちが輝く』
京都フォーラム最終プログラムでは、大久保寛司氏(人と経営研究所所長)をコーディネーターに迎え、中澤清一氏、望月智行氏の3名によるパネルディスカッションが行われました。会場からは、会社を良くする為の秘訣や採用の基本軸についてなど、様々な質問が多く寄せられました。会場から質問を募集したことで、講演者だけではなく会場とも一体感のある素晴らしい意見交換の場となりました。
『続ける「ちから」が世界を変える~海外や被災地での支援活動から気づくこと~』
鬼丸昌也氏(特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス創設者)に、日本の枠に捉われない海外や被災地での活動から見た、社会の役割についてご講演いただきました。 大事なことは、「この指とまれ」と掲げる人が必要であり、また、人の夢や理想・願いに対して共感・応援をすることも社会の役割であるとご指摘もありました。
3日目
『Iから変わる 世界が変わる』
尾角光美氏(一般社団法人リヴオン代表理事)にグリーフ(悲しみ・怒り・安心・後悔など、感情のプロセス)ケアについてご講演いただきました。「いつ、どこで、誰が亡くなっても残された人をサポートできる社会」がリヴオンの目指している社会であり、グリーフケアを通じて人に希望を与えていく事の大切さ、ありのままの感情をどれだけ大切にするかが大事であるとお話いただきました。
『次代を担う若手起業家プレゼン』
矢島里佳氏(株式会社和える代表取締役)、高崎俊之氏(NPO法人パンゲア副理事長)、兼松佳宏氏(greenz.jp 編集長)、洛西一周氏(nota inc.代表)、太田航平氏(NPO法人 地域環境デザイン研究所ecotone)、の関東・関西で活躍する5名の若手起業家が集い、それぞれの想いや事業内容についてプレゼンテーションしていただきました。各々の社会貢献や社会問題に対する考えについてお話いただき、若手起業家らしい力強さや柔軟さが感じられる発表となりました。
『山田知事来場!知事と和ぃ和ぃミーティング』
山田啓二氏(京都府知事)が各地に出向き、直接府民の方々と自由に語り合う場「知事の和ぃ和ぃミーティング」が、京都流議定書内でも開催されました。コーディネーターとして鬼澤慎人氏(株式会社ヤマオコーポレーション代表取締役)を迎え、会場から寄せられた様々な質問に応じて、活気のある討論が繰り広げられました。 また、若手起業家の方々と山田知事の交流も見受けられ、多種多様な交流の場となりました。
『全体で話そう~日本を変えていく為に~』
嘉村賢州氏(特定非営利活動法人場とつながりラボhome's vi代表理事)、西村勇也氏(NPO法人ミラツク代表理事・ダイアログBar代表)によるファシリテーションのもと、会場から課題を持っている20名を募り、それぞれが掲げる課題に対して参加者が真剣に向き合い、一歩前に進めるための対話が行われました。課題解決に向けた前向きな雰囲気が会場に広がり、会場全体で一体感を感じられる大規模なダイアログの場となりました。
開催概要
日程:2012年7月20日(金)・21日(土)22日(日)
会場:ハイアットリージェンシー京都
主催:京都流議定書イベント実行委員会
共催:京都市
協賛:株式会社ウエダ本社
後援: 京都府・京都市教育委員会・(社)京都府観光連盟・(社)京都市観光協会・京都商工会議所・京都経済同友会・京都経営品質協議会・素晴らしき経営研究会・京都新聞社・KBS京都・エフエム京都・NPO京都コミュニティ放送・京都銀行・京都信用金庫・京のアジェンダ21フォーラム・京都グリーン購入ネットワーク・京グリーン電力運営協議会・ブロックス・株式会社内田洋行・富士ゼロックス株式会社・株式会社アーキエムズ・共同カイテック株式会社・コマニー株式会社・ムラテックメカトロニクス株式会社・有限会社アーキテクトタイタン・株式会社 アーキネット京都・株式会社HLC・株式会社 オリバー・株式会社 影近メンテ・キヤノンマーケティングジャパン株式会社・京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社・京都エレベータ株式会社・京都三菱自動車販売株式会社・小坂産業株式会社・株式会社コトブキ・コニカミノルタビジネスソリューションズ 株式会社・金剛 株式会社 大阪支店・シャープエレクトロニクスマーケティング株式会社・ダイキンHVACソリューション近畿 株式会社・東芝テック 株式会社・トーア油業 株式会社・日本興亜損害保険 株式会社・HACOBU KITCHEN・株式会社 ひまわり保険企画・株式会社 フジタ・富士電気工業 株式会社・株式会社 ホンダカーズ京都・株式会社 明光商会・Renbird株式会社(順不同)